大林宣彦レトロスペクティヴ
4月8日、菊川の映画館Strangersで上映中の「大林宣彦レトロスペクティヴ」特集を観てきました。
大林監督の自主製作16ミリフィルム映画三部作
『Complexe=微熱の玻璃あるいは悲しい饒舌ワルツに乗って葬列の散歩道』
『ÉMOTION=伝説の午後・いつか見たドラキュラ』
『CONFESSION=遥かなるあこがれギロチン恋の旅』
の3本をスクリーンで上映する企画。
映像ソフトでも持ってるんですがスクリーンでまとめて観るのは初めて(少なくとも『CONFESSION』をスクリーンで観るのはたぶん初めて)。
やっぱり映画だなぁ、こうやって観るものだなぁと実感しました。
この日に足を運んだのは、上映後に大林作品を多く手がけた作曲家・宮崎尚志さんの息子さん・宮崎道さんと志田一穂さんのトークイベントがあったから。宮崎道さんも作曲家です。
トークの中でも語られていましたが、大林映画といちばん相性がよかったのが宮崎尚志さんの音楽だったと思うんです。伝統をふまえつつ、自由で前衛的。そして独特のリリシズムがある。
トークでは宮崎尚志さんと大林監督の関係、宮崎道さんが間近に見た大林映画の音楽作り秘話などが語られ、さらに秘蔵8ミリ映像も観られて、実によかった。来た甲斐がありました。もっと聞きたかった!
Strangersの「大林宣彦レトロスペクティヴ」は10日まで。9日と10日も上映後にトークイベントがあるので、気になる方はぜひ!
Strangersの特集ページ
https://stranger.jp/movie/6141/
宇宙戦艦ヤマト全記録展
西武渋谷店で開催中の「宇宙戦艦ヤマト全記録展」に2回行ってきました。
1974年に放送されたTVアニメ『宇宙戦艦ヤマト』の資料(企画書、設定、シナリオ、絵コンテ、原画、セル画、背景画などなど)を集大成した展覧会です。
膨大な資料の量にまず圧倒されますが、それを第1話から第26話まで、各話別に展示するという展示方法も驚きです。それだけの量の資料があるということなんです。
個人的に見どころだったのは、松本零士先生のサインが入った設定が大量に展示されていたこと。一時期は松本零士先生と『ヤマト』のかかわりを公にすることもはばかられる雰囲気がありましたので、感無量です。そして設定画を見ると、松本零士先生のSFマインドあふれる設定やデザインがいかに重要な役割を果たしたかがわかります。キャラやメカだけでなく、惑星や基地などの設定がいいんですよ。デザインだけでなく、ちゃんと「設定」として考えられている。「原作者」ではなかったかもしれませんが、『ヤマト』の世界観の大きな部分を創り上げたのが松本零士先生なんですね。
縮小されて展示されていますが、絵コンテも注目です。安彦良和さんが描くキャラの達者なこと! 特にユキの可愛さがたまりません。また、松本零士先生によるコンテはSF的な絵作りでガーンと迫ってくる。名場面の数々が松本コンテから生まれました。ときどき戦場まんが風になるところも最高です。
柏原満さんの効果音の展示もよかった。柏原さんのテープはATACに保管されているそうです。会場ではテープの箱が観られるとともに、ボタンを押すと「波動砲」「波動エンジン」「ショックカノン」などの有名な効果音が再生される「音の展示」もありました。
渋谷会場の会期は3月31日までと残り少ないですが、『宇宙戦艦ヤマト』やTVアニメ史に興味のある方は必見です。
2回目の訪問時に、出口の寄せ書きに「腹巻猫」でサインしてきました(もちろん会場スタッフ了解の上)。これから行く方は探してみてください。
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サウンドトラック☆スクエア終了しました
3月22日に神保町・ブックカフェ二十世紀で開催されたイベント「サウンドトラック☆スクエア」、無事終了しました!
たくさんのご来場・応援ありがとうございました!
ARK SOUNDTRACK SQUAREさんのイベントは5年ぶり(2020年1月以来?)。
この日を待ち望んでいたサントラファンが集まり、予想を上回る盛況でした。
物販も売れたようで、よかったよかった。
終演後の懇親会も盛り上がりました。
次回は未定ですが、チャンスがあればまた開催したいと思います。
IKE and Friends Jazz Night
もう1週間経ってしまいましたが…
2月21日、Billboard Live YOKOHAMAで開催された池頼広さんのジャズライブに行って来ました!
2部公演の1部に参戦。
良かった~!
ジャズライブと言っても池さんが手がけたアニメ『TIGER & BUNNY』やドラマ『相棒』、ゲーム『Shadowverse』の曲をジャズの編成で演奏する趣向。
編成はピアノ、ドラムス、ウッドベース、サックス、エレキギターに、池さんも何曲かエレキベースで参加。もともとジャズミュージシャンですからさまになってます。
映像作品やサウンドトラックでおなじみの曲がジャズアレンジで生まれ変わり、生演奏で聴けるという、ぜいたくなライブでした。
渋い…
会場は『TIGER & BUNNY』ファンと思われる女性たちでほぼ満席。
熱気がすごいです。
セットリストも『TIGER & BUNNY』が中心。
すごくよかったけど、もう少し、ほかの作品の曲も聴きたかったなぁ。
しかも、時間が押して最後は少し駆け足になってしまったのが残念。2部の開場時間ギリギリになってしまったのです。
アンコールは省略(笑)
ちょっと不完全燃焼です。
だけど、面白かったからいいか。
これまで『TIGER & BUNNY』『相棒』『神撃のバハムート』など、作品名をフィーチャーした池さんのライブやコンサートはありましたが、池さんの名を冠したライブで映像音楽ばかり演奏するというのはなかったと思います。
昨今、映像音楽のコンサートやライブといえば、原曲をオリジナルスコアや極力イメージを変えずに再現、というものが多いですが、これは思い切ったアレンジによるライブ。曲によっては印象が大きく変わる。
でも、それがいい。
ヘンリー・マンシーニやミシェル・ルグランのように、本人がアレンジし、演奏にも参加する、ジャズ出身の作曲家ならではのスタイル。大野雄二さんが『ルパン三世』でやっていたようなライブですよね。こういうスタイルが、もっと増えてくれると映像音楽の楽しみ方も広がると思います。
2025年あけましておめでとうございます
あけましておめでとうございます。
昨年中はさまざまなサントラのお仕事やイベントでお世話になりました。
本年もよろしくお願いいたします。