追悼・天沢退二郎さん
詩人・作家・フランス文学者・宮沢賢治研究家の天沢退二郎さんが25日に亡くなりました。
とても残念です。
☆天沢退二郎さん死去 仏文学者、賢治研究
https://www.tokyo-np.co.jp/article/227877
長編ファンタジー『光車よ、まわれ!』は、たしか小学5年生の誕生日に買ってもらった本。
自分で選んだのではなく、「本屋の店員がこれがいいと言っていた」と親が買ってきたのです。
一読、衝撃を受け、以来、愛読書になりました。
その後、ファンタジー「オレンジ党」シリーズや幻想童話集『夢でない夢』、長編『ねぎ坊主畑の妖精たちの物語』などを追いかけて読み、天沢さんの現代詩や評論、翻訳にも手を伸ばしました。
『少年と川』『マリクロワ』など、フランスの作家アンリ・ボスコの作品を読んだのも天沢さんが翻訳を手がけていたから。
大人になってから宮沢賢治をちゃんと読んだのも天沢さんの影響。
天沢さんの幻想文学論や詩人ならではの言葉のセンスには大いに刺激を受けました。
2004年に『光車よ、まわれ!』のハードカバーが復刊されたとき、トークイベントに行ってサインをもらいました。
奥様でイラストレーターのマリ林さんからも一緒に。
「子どもの頃からのファンです」とご挨拶できたのが大切な思い出になりました。
生涯忘れられない読書体験をありがとうございました。
どうぞ安らかに。
☆【評伝】天沢退二郎さん 圧倒的に熱く語った宮沢賢治「宇宙人にも感動してもらえるように」
https://www.tokyo-np.co.jp/article/227962
JCAA50周年記念『音を織る 作編曲家たちの言の葉』
JCAA(日本作編曲家協会)50周年記念本『音を織る 作編曲家たちの言の葉』が2月24日に発売されました。
第一線で活躍する作編曲家のインタビューや寄稿、座談会などが並ぶ、ボリュームたっぷりの夢のような本です。
冒頭には近年亡くなられた、すぎやまこういち先生、服部克久先生の言葉と仕事を紹介するページも。
2002年にJCAAが出した『編曲の本』というのも持っているのですが、こちらは作編曲の実践的なテクニックを解説した実用的な内容なので正直私には宝の持ちぐされ…。
今回の『音を織る』は音楽ファンや研究家にも楽しめる内容になっています。
私は参加していませんが、執筆者には賀来タクトさん、早川優さんら、サントラファンにおなじみの名前も。 サントラ好きの方にもおすすめです。
全国の書店で購入可能です。