腹巻猫のブログです。
主にサウンドトラックやコンサート、映像作品などについて書いています。
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安彦良和 機動戦士ガンダム THE ORIGIN展
EJアニメミュージアムで開催中の「安彦良和 機動戦士ガンダム THE ORIGIN展」に行ってきました。
安彦さんといえば、大胆にして繊細な、魔法のようなラインと強弱で描かれる描線。
それが生で見られるのですから、もう眼福、眼福です。
高校生時代に『勇者ライディーン』の設定画を初めて見たとき(コピーでしたけど)、目が吸い付けられましたものね。
このあいだ放送された「漫勉neo」でも、その驚異のペンタッチ…ではなくて筆遣いが注目されていました(安彦さんは筆で漫画を描いてます)。
なので、私にとっては、カラー原画よりも白黒原画のほうがうれしい。
今回は漫画版『THE ORIGIN』の原画が多数展示されているので、白黒画がたっぷり見られる。
興奮しながら会場を回りました。
あ、カラー画ももちろんいいですよ。
最後に安彦さんの仕事場を再現したコーナーがあり、その脇に、鉛筆で描かれたラフや下書き(ネーム)が展示されています。
それも興味津々でした。
こういうものが生で見られるのが、展覧会の醍醐味です。
ランチに角川食堂の「THE ORIGIN展」コラボメニュー「安彦先生お気に入り!お稲荷さん&出汁巻き卵定食」。出汁巻きたまごが予想以上のボリュームでした。
「THE ORIGIN展」は、ところざわサクラタウンの角川武蔵野ミュージアム3F、EJアニメミュージアムで3月21日まで開催中。
ブルーサーマル
公開中のアニメ映画『ブルーサーマル』を観ました。
いい映画でした。
観客が私含めて2人しかいなかったのがもったいない。
あまりにもったいない。
ただ、東映チャンネルでよく流れているスポットCMを見ても、「お、観よう!」という気にあまりならないんです。
なかなか魅力をうまく伝えきれないもどかしさがあります。
大学の航空部(グライダースポーツ部)を舞台に、初めてグライダーに乗る新入部員の女の子が活躍する話。
とまとめると、「近頃よくある女の子部活ものかー」と思ってしまう。
けれど、そういうのとはだいぶん違う。
かといって、「さわやかなスポーツ青春アニメ」とまとめてしまっては、ありきたりすぎて、こぼれるものが多い。
これは、
ズバリ言って、
「エースをねらえ!」ですよ。
作者もスタッフも意識してないと思います。
でも、相通じる要素がある。
100分の映画の中に成長と感情のドラマが、それも群像ドラマがしっかり詰まっています。
空を駆けるようなスピード感で。
1クールか2クールのシリーズものでやってほしいなぁ。
映像作品としては、空を飛ぶこと、風に乗ること、その爽快感、自由さが、アニメならではの表現で描かれているのが大きな魅力です。
グライダーを操縦する描写がもう少しあればよかったと思うけれど、映画の限られた時間ではそこまでは踏み込めなかったのでしょう。
主観で空を飛ぶ描写がもっと見たかった。
音楽が劇場用アニメの音楽を本格的に手がけるのは初めてという海田庄吾さん。
パンフレットに海田さんのコメントはないけれど、今発売中の『月刊Newtype(ニュータイプ)』(2022年4月号)の別冊付録が1冊まるまる『ブルーサーマル』特集で、海田さんのインタビューが載っています。緻密な音楽プランをもとに作曲されていることがわかる。
それを読んでから映画を観ると、より楽しめます。
実は、大学に入って最初にクラブ勧誘の説明会を聞いたのが、航空部だったのです。
小さな部室で活動内容を紹介する手作りビデオを見せてもらったりしたものの、結局、入部はしなかった。
でも、一度くらいグライダーに乗せてもらえばよかったかなぁと思っています。
そういう機会は、それ以来なかったから。
映画を観ながら、そんなことを思い出していました。
その母校の航空部は、映画のエンドクレジットに「取材協力」として名前が出ています。
アニメーター・大橋学さん追悼上映会
3月5日、6日の2日間、去る2月に逝去されたアニメーター・大橋学さんの追悼上映会に参加してきました。
会場は三鷹産業プラザ。
3月5日の1日目は、
『元祖天才バカボン』第29話「天才バカボンの劇画なのだ」
『ガンバの冒険』第26話「最後の戦い大うずまき」
『宝島』第26話「フリントはもう飛べない―」
『あしたのジョー2』第47話「青春はいま…燃えつきた」
アニメ映画『風のように』
というプログラム。
出崎アニメ最終回3連発は強烈、しかし至福の時間でした。
『風のように』はサントラ持っているのに本編を観るのは初めて。
クラウドファンディングで資金を集め、エクラアニマルが制作した、ちばてつや原作のアニメ映画。昭和の香りがする良作です。
上映終了後、野口征恒さん、本多敏行さん、エクラアニマルの代表・豊永ひとみさんの3人によるトークセッション。
大橋学さんの思い出、出崎統監督とのかかわり、上映作品で大橋さんが担当したカット(『バカボン』はエピソード全体、『ガンバ』はBパート、『宝島』はラストのシルバーのふり向きなど、『ジョー2』は葉子の告白、狂乱するホセなど)の紹介、『風のように』の制作裏話など、興味の尽きない内容でした。
もうろうとするジョーの瞳の中にUFOを描いたというエピソードが面白かったです。
3月6日の2日目は、
『ちびねこトムの大冒険-地球をつなげ仲間たち』
『ユニコ』
『ロボットカーニバル』
のアニメ映画3本立て。
実は『ちびねこトムの大冒険』と『ロボットカーニバル』は初見、『ユニコ』はだいぶん昔に観たきり。ありがたいプログラムでした。
『ちびねこトムの大冒険』は大橋学さんがキャラクターデザインと作画監督を担当。童画風のキャラクターの動きが小気味よい。キャラはかわいいのにお話は壮大です。
いちばん驚いたのは、音楽が川井憲次さんだったこと。主題歌も! サントラほしいです。
『ユニコ』はどちらかといえば、杉野昭夫さんの個性が出た作品。
大橋さんは黒猫チャオの音楽シーンを担当。イルカの歌をバックにチャオの夢の世界を描く、キュートでメルヘンチックな「みんなのうた」みたいな場面ですね。ここはまさに大橋学さんの世界。
話はそれますが、チャオの声が杉山佳寿子さん。ユニコの魔法で人間の少女に変身したときの愛らしさがたまりません。
『ロボットカーニバル』は8人のクリエイターによるオムニバス作品。ロボットをモチーフにした、それぞれに個性的な短編が並びます。
その中でも、マオラムド名義で参加した大橋学さんの作品は異彩を放っている。物語もなく、動きを追求するでもなく、線画による抒情詩…とでも呼ぶべき一篇。とても大橋学さんらしい。
上映後は、丸山正雄さん、北久保弘之さん、森本晃司さんによるトークセッション。
みなさん旧知の仲ということで、リラックスした雰囲気で進みました。リラックスしすぎの感もありましたが…。
最後に、会場にいた大橋学さんの教え子(大橋さんはアニメーションの学校で講師を担当されていました)が語ってくれた講師としての大橋さんの姿がとても印象深かったです。
以上で2日間の追悼上映会は終了。充実した内容で大橋学さんを偲ぶことができました。スタッフ、出演者のみなさま、ありがとうございました。
欲を言えば、トークセッションでも触れてましたが、『金の鳥』の上映があればよかったですね。作品自体はAmazon Prime Videoやdアニメストアなどの配信で観られますが、大きいスクリーンで観たいなあ。
そうそう、『ちびねこトムの大冒険』は4月に阿佐ヶ谷のMorc阿佐ヶ谷(旧ユジク阿佐ヶ谷)で上映があるそうです。 https://www.morc-asagaya.com/film/ちびねこトムの大冒険/
大橋学さんの名前を覚えたのは『宝島』です。
あのユニークな絵柄のオープニングとエンディングの作画を担当したのが大橋さんでした。
出崎監督作品といえば杉野昭夫さんのイメージが強いですが、出崎監督本人が描く絵にいちばん雰囲気が近いのが大橋学さんの絵なんですよね。
大橋学さん、すばらしい作品の数々をありがとうございました。
グッバイ、ドン・グリーズ!
公開中のアニメ映画『グッバイ、ドン・グリーズ!』を観ました。
まったく予備知識なしに観に行って、なんとなくSFっぽいなぁと思っていたので、「いつかSFになるのかな…?」と思いながら観てたんですよ。
ごめんなさい。
まったくSFではなくて…、こそばゆくなるくらいの、ストレートな青春アニメでした。
『宇宙よりも遠い場所』のいしづかあつこ監督・脚本によるオリジナルアニメ映画。
主人公は、まっすぐで、孤独を抱えた少年たち。吉田秋生さんの漫画みたい。
地方の小さな町を舞台に、ひと夏の冒険が描かれます。
ちょっと切なく、でも、すがすがしい気分になる映画です。
いい映画なのに、タイトルで損している気がしますね。
「ドン、グリーズ」と区切らず、「どんぐりーず」って読めばいいんだと映画を観てわかりました。
ぱっと見ただけでは覚えにくいし、どんな内容か、わからない。
映画を観たら、たしかにぴったりのタイトルではあるのですけど。
下は来場者特典の小説冊子。
ゾーイの超イケてるプレイリスト
ミュージカルといえば、昨年スーパードラマTVで放送されて気になっていたのが『ゾーイの超イケてるプレイリスト』というドラマ。
最近、シーズン2放送前に集中放送されたので初めて観ました。
格別ミュージカル好きというわけでもないのですが、これは実に楽しかった。
IT企業に勤めるゾーイは、とある事故をきっかけに突然他人の声がミュージカルになって聞こえるようになる…という設定のドラマ。
ゾーイが街を歩いていると、道行く人が突然歌い踊り出す、というミュージカル特有の状況が起こって、ゾーイは驚いてしまう。でも、それはゾーイに見えているだけ。現実には誰も歌ったり踊ったりしていないのです。
ミュージカルの違和感を笑いに置き換えたコメディですね。
この設定を知ったとき、往年の人気ドラマ『アリー My Love』に出てくる妄想シーンみたいなものかと思ってたんですよ。
『アリー My Love』でも主人公のアリーが小人を見たり、同僚を巨大トンカチで叩き潰したり描写がある(あったと思う)。アリーの心の中の妄想です。
ゾーイの場合も、周囲の人がふつうにしゃべっていることやゾーイが想像したことが、ミュージカルになって見えてるのかと…。
ところが、実はゾーイが聞いているのは、その人が心の中に隠している本音。つまり、ゾーイは人の心が読めるのです。
ミュージカルは実はテレパシーの描写だったのですよ。これはびっくりしました。
SFドラマだったのかぁ。
SFといっても基本はラブコメなので、ゾーイの能力をめぐって秘密機関が暗躍するようなことはない。
ゾーイの力は恋愛や友情、家族の問題を解決するため(とギャグのため)に使われるだけ。
ゾーイは自分の力をコントロールすることができず、町中でも職場でも実家でも、突然(自分にしか見えない)ミュージカルが始まってしまうので困惑する。ゾーイにとってはありがたくない、やっかいな能力なのです。
この、あまり役に立たない超能力描写は、SFとしても現代的。コニー・ウィリスの『クロス・トーク』を思い出してしまいました。
あるエピソードでは、同僚が突然歌い出して、ゾーイが「また始まった…」と無視していると、実はそれは仲間がしくんだフラッシュモブだった(つまり実際に歌っていた)というギャグがあり、笑ってしまいました。
コメディとはいえ、ミュージカルシーンはなかなか本格的。かの『ラ・ラ・ランド』の振付師も参加しているというのですから。
それにゾーイを始め、歌って踊れる役者をキャスティングしているのもすごい。メインキャストだけでなく、脇役や端役に至るまで、いざとなるとミュージカルができる人をそろえている。
こういうところは、向こうの俳優の層の厚さを感じます。
劇中のミュージカルシーンで歌われているのはオリジナルナンバーではなく、すべて既成曲。
ポップスのヒットナンバーなどが使われています。
洋楽に詳しかったら、「ここでこの歌か!」という楽しみ方もあるのでしょう。
今は先週から放送が始まったシーズン2を楽しみに観ています。しかし、本国では人気が伸びず、シーズン2で終わっちゃったそうなのです。残念。
ゾーイの超イケてるプレイリスト(スーパードラマTVの番組紹介ページ)
各エピソードで使われた曲がデジタルアルバムとして配信されています。
ウエスト・サイド・ストーリー
スティーブン・スピルバーグが監督した映画『ウエスト・サイド・ストーリー』 を観ました。
スピルバーグ、やはりすごいなぁ。
これは、1961年公開の映画『ウエスト・サイド物語』のリメイク、というより、その原作であるブロードウェイ・ミュージカル(舞台)の新たな映画化。
しかし、ミュージカルと思って観に行くとちょっと意表をつかれるというか、圧倒的に、映画でありドラマです。
ミュージカルといえば出演者が突然歌い出すイメージがあるけれど、本作は、セリフがいつの間にか歌になり、芝居がいつの間にかダンスになる。 開幕直後にジェット団が歌い踊るシーン、「いや、これが俺たちの日常なんだよ」と言われても納得してしまいそう。
ミュージカルらしい華やかなシーンもあるんですが、重要なナンバーではリアルな芝居と乖離しない緊張感のあるパフォーマンスが観られ、ドラマに引き込まれます。
画(映像)の力もすごい。計算された構図、彩度を抑えた色彩、スリリングな移動ショット(物語の背景を1カットで見せるオープニングがすばらしい)。 低い視点からのショットや俯瞰のショット、アップの多用も印象的。
スピルバーグ、こんなにアップ好きだったっけ、と思ってしまいました。
ラブストーリーではあるけれど、苦い後味が残る。社会派サスペンスドラマ映画みたいな印象。古い映画で恐縮ですが、『チャイナタウン』みたいな。
今、この映画を世に出す意義も伝わってくる。
ミュージカルでなくてもいいのでは?という気もしますね。
しかし、やはり、バーンスタインの名曲あっての作品なので、音楽シーンがなくてはなりたたない。
絶妙なバランスでミュージカル映画のスタイルにはまりきらない作品を作り上げている。
「スピルバーグがミュージカル撮ったんだ、楽しそう~」と気楽に観に行くと、がつんと衝撃を受けてしまいそうな力作です。
JCAA50周年記念『音を織る 作編曲家たちの言の葉』
JCAA(日本作編曲家協会)50周年記念本『音を織る 作編曲家たちの言の葉』が2月24日に発売されました。
第一線で活躍する作編曲家のインタビューや寄稿、座談会などが並ぶ、ボリュームたっぷりの夢のような本です。
冒頭には近年亡くなられた、すぎやまこういち先生、服部克久先生の言葉と仕事を紹介するページも。
2002年にJCAAが出した『編曲の本』というのも持っているのですが、こちらは作編曲の実践的なテクニックを解説した実用的な内容なので正直私には宝の持ちぐされ…。
今回の『音を織る』は音楽ファンや研究家にも楽しめる内容になっています。
私は参加していませんが、執筆者には賀来タクトさん、早川優さんら、サントラファンにおなじみの名前も。 サントラ好きの方にもおすすめです。
全国の書店で購入可能です。
鹿の王 ユナと約束の旅
こういうのを「骨太の作品」と呼ぶのでしょうね。
公開から少し経ってしまいましたが、アニメ映画『鹿の王 ユナと約束の旅』を観てきました。
作品世界を生きた気分を体験させくれる…濃厚な映画でした。
堪能しました。
原作は『精霊の守り人』の上橋菜穂子。 けっこう込み入った設定と物語の大作です。それに真正面から挑んで美しくダイナミックなアニメーション映画に作り上げた。そんな印象を受けました。
作画がすごく丁寧で、アクションシーンもさることながら、なにげない芝居や動物の動きがうまい。思わずはっとします。
異世界を構築する美術がすばらしい。懐かしいようで、見たことのない、でもどこかにありそうな世界を中間色の多い柔らかいタッチで描いている。幻想絵画みたいな味があります。
メインのキャラクターを演じているのは、いわゆる声優さんではなく俳優さん。これがすごくよかった。事前にキャストを知らなかったので、「えっ、誰だろう?」と思ってしまいました。けっこう意外でした。
そして、富貴晴美さんの音楽。ヨーロッパでもないし、アジアっぽいけど現実のアジアでもない、架空の世界を描写する音楽ということで、苦心されたのではないかと思います。
民族音楽的な要素を盛り込みつつ、浮わつかず、鳴らしすぎず、でもしっかりとドラマを支えて、かつ耳に残る、絶妙なバランスの音楽になっている。
空想をふくらましていくハリウッド的なファンタジー映画音楽の方向じゃないんですね。異世界で撮ったドキュメンタリー映画の音楽みたいな、現実感のある音楽になっている。かといって地味なわけではない。その塩梅が実にうまいなと思いました。
パンフレットのコメントで富貴さんが音楽作りの工夫を語っています。音楽の柱となる主人公ヴァンのテーマにはトロンボーンを使って、勇ましさと同時に切なさも表現できるようにした。また、ストリングスは低音を強調するためにヴィオラやコントラバスの人数を多めにして録音したそうです。結果、地に足が付いた(変な表現ですが)音楽に仕上がっている。
いっぽうで、神秘的・幻想的なシーンに流れる女声ヴォーカルや合唱を使った音楽も印象的でした。
観に行ったのは休日で、子ども連れのお客さんんもけっこう来ていました。 主人公はおじさんだし、けっこう歯ごたえのある作品なので、子どもたちが飽きちゃうかなと思ったら、ぜんぜんそんなことはなくて、最後までおしゃべりすることもなく観ていました。
なにかしら感じるところがあったのでしょう。
心に残るものがあったらいいなと思います。
デリーのカツカレー
今年のプリキュアシリーズ『デリシャスパーティ♡プリキュア』は「食」をテーマにした作品。
それにちなんで、食べもののことを書くようにしましょうか。
先日の放送にはカレーが登場。カレー好きの私としては反応せずにいられません。
昔からお気に入りのカレー屋が「デリー」。上野と銀座にお店があるインド料理店です。
上野が本家なのですが、銀座には映画館が多いので、銀座店に行くことが多い。
最近まで六本木ミッドタウン内にも店があり、マスタリングを行うスタジオが近くにあるため、ランチによく行きました。
デリーの代表的なカレーがカシミール。さらさらして、爽快な辛さのカレーです。けっこう辛い。
私は大量の玉ねぎを煮込んだ、どろっとしたスタイルのコルマカレーが好物。
マンスリーカレーという月替わりのメニューもあり、これを食べるのも楽しみのひとつです。
写真は2019年の1月2日に食べたカツカレー。この日だけの正月スペシャルメニューです。さくさくに揚がった分厚いカツとスパイシーなカレーとのアンサンブルがたまない1皿でした。
このコロナ禍で最近なかなか足を運べないのですが、機会を見てまた食べにいきたいものです。
カレーソースの通販もしているので、お店に行けないときは、こちらも頼りになります。
デリーオンラインショップ
『地球外少年少女』後編
公開まで待てない…とか言っておいて、1週間遅れでようやく観てきました。
『地球外少年少女』後編「はじまりの物語」
予想以上にSFだった…。
前編で張られた伏線がああなって、こうなって、物語は宇宙でのサバイバルだけに収まらない方向に向かっていく。そのドライブ感にぞくぞくします。
そもそも昔から危機的状況をテクノロジーと人間の知恵で乗り越えるドラマが好みなんです(『宇宙戦艦ヤマト』第1作もそう)。時代遅れになった技術が思わぬところで力を発揮する展開なんてぐっときます。
そして、その先に、人類の進化、知性とはなにか?というSFの永遠のテーマに触れていく。
しびれました。
前編はクラークの「渇きの海」、後編は同じクラークの「幼年期の終わり」って感じでしょうか。
少年時代にSFを読んで感じたピュアなセンス・オブ・ワンダーがよみがえってくるようで、初心にかえる思いでした。
配信で観るのをがまんして劇場で観たおかげで、臨場感、没入感が最高。
前回は宇宙、今回は電脳世界にダイブするような気持ちを味わいました。
ラストシーンの画がいいですよね。
私は小松左京のジュヴナイルSF『青い宇宙の冒険』を思い出していました。