腹巻猫のブログです。
主にサウンドトラックやコンサート、映像作品などについて書いています。
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「男声合唱のためのウルトラセブン」楽譜出版記念コンサート
12月4日、渋谷さくらホールで開催された「男声合唱のためのウルトラセブン」楽譜出版記念コンサートに足を運びました。
冬木透作編曲による楽譜本『男声合唱のためのウルトラセブン』(全音楽譜出版社)が12月15日に発売されることを記念したコンサートです。
1部は蒔田尚昊名義によるオリジナル作品。
- Ave Maria
- ガリラヤの風かおる丘で
- きみの笑顔により添って
- Ave Regina
- Ave Maris Stella
- 『智惠子抄』より あどけない話/千鳥と遊ぶ智恵子/レモン哀歌
などが演奏されました。はじめて聴く曲もあり、冬木透音楽の原点としてもとても興味深かったです。
2部は楽譜本に収録された作品から。
- ウルトラセブンの歌
- ウルトラ警備隊
- ウルトラ母のバラード
- 怪獣のレクイエム
- ウルトラセブンのバラード
- 哀惜のバラード
- ゾフィーのバラード
- ULTRA SEVEN
- 戦え!ミラーマン
- ワンダバ・メドレー
- ウルトラマン賛歌
- 希望の塔デュアダバダン
力強い熱唱で、すばらしかったです。特にワンダバ・メドレーは圧巻でした。
最後は冬木先生の指揮で会場みんなで「ウルトラセブン」を歌って終演。
先行販売されていた楽譜も買いました。
全曲、冬木先生自身の編曲で、冬木先生による各曲コメントもついているので貴重です。
終演後、冬木先生に久しぶりにお会いしてご挨拶しました。
まだまだお元気で活躍してほしいです。
訃報:山田太一さん
TVドラマ『岸辺のアルバム』『早春スケッチブック』『ふぞろいの林檎たち』などで知られる脚本家の山田太一さんが11月29日に老衰のため亡くなりました。89歳でした。
心より哀悼の意を表します。
折しも、10月に発売された『山田太一未発表シナリオ集』(国書刊行会)を読んで、感銘を受けたばかりでした。
『ふぞろいの林檎たちV/男たちの旅路〈オートバイ〉: 山田太一未発表シナリオ集』
https://www.amazon.co.jp/dp/4336074836/
テレビドラマの脚本家に注目が集まり、シナリオ集が続々と発売された80年代。私も倉本聰作品と山田太一作品をよく読んでいました。
とりわけ思い出深いのは鶴田浩二が主演した『男たちの旅路』です。
『山田太一未発表シナリオ集』には『男たちの旅路』の映像化されなかった幻のエピソード「オートバイ」が収録されています。第4部の2話として書かれたもの。なぜ映像化されなかったかというと、若い警備員・杉本陽平役の水谷豊がスケジュールの都合で出演できなくなってしまったから。「オートバイ」での水谷豊(杉本陽平)は重要な役割です。そして、ほかの登場人物では代わりにならない、ということでエピソード自体が没になったのでした。
このエピソードに限らず、『山田太一未発表シナリオ集』に収録された作品は、出来が悪かったから没になったわけではない。今読んでも、心に響く作品ばかりです。観たかったなあ。
想い出に残る作品の数々をありがとうございました。
☆脚本家の山田太一さん死去(ヤフーニュース)
カテリーナ古楽合奏団「祝祭」
11月19日、北とぴあ つつじホールで開催されたカテリーナ古楽合奏団コンサート「祝祭」に足を運びました。
カテリーナ古楽合奏団は1973年に結成された古楽器を演奏する楽団で、今年結成50周年。その記念コンサートです。
サウンドトラックを聴いていると、民族楽器(古楽器)を使った曲にしばしば出会います。洗練された現代の楽器では聴けない、素朴で不思議な音を出す楽器が多い。
楽器博物館などで古楽器を見ることはできますが、実際にどんなふうに演奏され、どんな音が出るのか、生で見る機会はなかなかありません。
そんなことで、このコンサートはサントラファン的にも興味深いものなのでした。
演目は13世紀~16世紀の西洋や中東の曲が中心。聴きなじみはないですが、西洋音楽のルーツを聴くようで面白い。
数100年前の人々がこんな音と音楽を聴いていたのかと想像するとロマンティックな気分になるし、時代も地域も異なる音楽がひとつのステージで演奏されることに現代的な意義も感じます。
有意義なコンサートでした。
実はカテリーナ古楽合奏団のメンバーである上野哲生さんを私は知っていました。
80年代に放送されたTVアニメ「おはよう!スパンク」の音楽を担当した作曲家です。当時はポップスを書いていたが、紆余曲折あって今は古楽器の演奏に打ち込んでいることをインタビューでうかがいました。
その上野さんが演奏する姿を見、音を聴けたことも、今回の収穫でした。
今回のコンサートのプログラムを中心にしたニューアルバムが発売されるそうです。
カテリーナ古楽合奏団のサイトで予約・購入ができます。
https://arujya.wixsite.com/mysite/catherina
赤毛のアン アニメコンサート
11月18日、第一生命ホールで開催された「赤毛のアン アニメコンサート」に足を運びました。
TVアニメ『赤毛のアン』の映像とともに生演奏の音楽を楽しむコンサート。
2020年6月に開催予定でしたがコロナ禍で延期され、この日、ようやく開催が実現しました。
『赤毛のアン』は私の「心のアニメ」の1本です。
2004年には日本コロムビアに持ち込んだ企画が実現し、構成・解説・インタビューを担当した完全版音楽集「赤毛のアン 想い出音楽館」を発売することができました。
2019年12月には個人誌「劇伴倶楽部」の1冊として『赤毛のアン』音楽研究本「THE MUSIC OF "Anne of Green Gables" ~赤毛のアンの音楽世界~」を執筆・発行したくらい。
なので、2020年にコンサート開催のニュースが報じられたときから、この公演を楽しみにしていました。
昼夜2回公演の2回ともチケット取って聴きましたよ。
会場は開催を心待ちにしていたファンで満席。
限定グッズセットは開場15分で早々と売り切れ、がっくりする人続出。
私もそのひとりでしたが、夜公演に根性で並びゲットしました。
それはともかく、コンサート自体はすばらしかった。
演奏:井田勝大指揮 シアター オーケストラ トウキョウ
歌:大和田りつこ
出演:山田栄子
会場の第一生命ホールは全767席。クラシック向けのホールですが、ステージはあまり大きくありません。
今回のオーケストラは、
弦x9(第1ヴァイオリンx2、第2ヴァイオリンx2、ヴィオラx2、チェロx2、コントラバスx1)
木管x5(フルート、オーボエ、クラリネット、ファゴット、リコーダー/オカリナ持ち替え)
金管x3(トロンボーンx1、ホルンx2)
ハープx1
チェレスタ/キーボードx1
パーカッションx2
全21名という小ぶりな編成。
これはホールの都合と予算の都合の両方がありそうです。
しかし、音の再現度はすばらしかった。
ピアノ、ギター、チェンバロはキーボードで代用していましたが、ステージをよく見ていなければ気づかないほど自然でした。
また、打楽器はマリンバ、グロッケンシュピールなどのクラシックパーカッションのほかにドラや、コンガやボンゴなどのラテンパーカッションまでそろっていて、独特のサウンドを作り出していました。
おそらく譜面は残ってないと思うんですよ。音源から採譜したのではないかと思います。が、まったく違和感を感じさせないすばらしいオーケストレーションと演奏でした。
また、原曲のテンポに忠実に演奏していたのもよかった。それも再現度の高さにつながっているのでしょう。
ただ、BGMはともかく、主題歌の「きこえるかしら」や「さめない夢」の伴奏はもっと大きな編成で録音されているはずで、その「たっぷり感」が体験できなかったのはやむをえないとはいえ、惜しかった。
オープニングの「きこえるかしら」の伴奏は、サックス4本、クラリネット2本、トロンボーン4本、打楽器、エレクトーン、ピアノ、弦楽器という特殊な編成であったことが、当時の三善晃さんの証言でわかっています。今回はサックスもピアノも入っていないですからね。再演があるなら、ぜひ再現してほしいところです。
オリジナル歌手・大和田りつこさんの変わらぬ歌声が感動的でした。
今回、主題歌2曲のほかに挿入歌「森のとびらをあけて」「あしたはどんな日」「忘れないで」「涙がこぼれても」の4曲を歌ったのですが、作曲した三善晃さん、毛利蔵人さんのこだわりで、1番、2番、3番と歌詞に合わせてメロディーが微妙に違うのです。それを完璧に歌っていた。感嘆しました。
演奏曲は以下の通り。
(メモと記憶に頼っている部分が多いので間違っていたらすみません)
赤毛のアンのBGMは1曲ごとに曲名が付いてない(付けてない)ため、2枚組CD「赤毛のアン 想い出音楽館」の収録ブロックタイトルとM-No.で表記しました。参考にCD「ANIMEX1200シリーズ 赤毛のアン オリジナルBGMコレクション」での収録ブロックもカッコ内に併記しました。
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●第1部
オープニング
「きこえるかしら」サウンドトラック音源
第1章 マシュウ・カスバート驚く
Disc1:プリンスエドワード島へ:A-1A(Retake) (※ANIMEX:第一楽章)
Disc1:プリンスエドワード島へ:A-5 (※ANIMEX:第十楽章)
Disc1:よろこびの白い道:B-2B (※ANIMEX:未収録)
第2章 マリラ・カスバート驚く
Disc2:栄光と夢:A-2D (※ANIMEX:未収録)
「森のとびらをあけて」歌:大和田りつこ
「あしたはどんな日」歌:大和田りつこ
第6章 グリーン・ゲイブルズのアン
Disc2:クイーン学院への旅立ち:B-5B (※ANIMEX:未収録)
Disc1:アイドルワイルドの木陰で:B-7 (※ANIMEX:第四楽章)
第9章 おごそかな誓い
Disc1:おごそかな誓い:B-9A (※ANIMEX:第三楽章)
Disc1:忘れないで(Instrumental) (※ANIMEX:未収録)
第15章 秋の訪れ
Disc1:秋の訪れ:C-8 (※ANIMEX:未収録)
Disc1:秋の訪れ:B-17A(Slow) (※ANIMEX:未収録)
第16章 ダイアナをお茶に招く
「忘れないで」歌:大和田りつこ
第20章 再び春が来て
Disc2:夏の光・海辺の夢:C-1A (※ANIMEX:未収録)
第24章 面目をかけた大事件
Disc2:心の友ダイアナ:D-5 (※ANIMEX:第八楽章)
第28章 クリスマスのコンサート
Disc2:クリスマスのコンサート:B-11 (※ANIMEX:未収録)
Disc2:雪降る聖夜:B-12-2 (※ANIMEX:未収録)
第29章 アン・物語クラブを作る
第36章 物語クラブのゆくえ
Disc2:夢みる頃を過ぎても:B-12 (※ANIMEX:未収録)
Disc2:神は天にいまし:A-1 (※ANIMEX:第三楽章)
●第2部
第37章 十五歳の春
Disc2:十五歳の春:B-16 (※ANIMEX:未収録)
Disc2:十五歳の春:B-9B (※ANIMEX:未収録)
第38章 受験番号は13番
Disc2:乙女心のメヌエット:B-1B (※ANIMEX:未収録)
Disc2:風のふるさとへ:B-1C (※ANIMEX:未収録)
第41章 クイーン学院への旅立ち
Disc1:夏の光・海辺の夢:C-4 (※ANIMEX:未収録)
第44章 クイーン学院の冬
Disc2:冬のセレナーデ:A-1A (※ANIMEX:未収録)
第46章 マシュウの愛
Disc2:マシュウの愛:B-1A (※ANIMEX:未収録)
第47章 死と呼ばれる刈り入れ人
Disc2:めぐる季節:B-3C (※ANIMEX:第八楽章)
Disc2:冬のセレナーデ:B-17C (※ANIMEX:未収録)
Disc2:レクイエム:B-3 (※ANIMEX:レクイエム)
第49章 曲がり角
Disc2:神は天にいまし:G-2C (※ANIMEX:第一楽章)
第50章 神は天にいまし、すべて世はこともなし
神は天にいまし:A-2E (※ANIMEX:第十楽章)
「涙がこぼれても」歌:大和田りつこ
エンディング
「さめない夢」歌:大和田りつこ
アンコール
「きこえるかしら」歌:大和田りつこ
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オープニングでアニメのオープニング映像と当時の音声を流し、アンコールで生歌の「きこえるかしら」を聴かせる構成がニクいですね。盛り上がりました。
第36章で1部を区切ったのは、次の第37章でアンが十五歳になり、キャラクターデザインが大きく変わるからでしょう。リアルタイムで観ていたときも、はっとしたところです。第37章からが成長したアンの物語になり、雰囲気も変わる。この構成もうまいです。
第2部の前にトークコーナーがありました。アン役の山田栄子さんと歌の大和田りつこさん、そして指揮の井田勝大さん。いろいろ裏話が聞けて興味深かったです。昼の部と夜の部で基本的に内容は同じですが、細部が微妙に違う(笑)。両方聞けた人はラッキーでした。
1部の1曲目「プリンスエドワード島へ:A-1A(Retake)」から「おお、アンの音だ!」と感激しました。続く「プリンスエドワード島へ:A-5」「よろこびの白い道:B-2B」も本編第1章と同じ流れで気分が盛り上がります。
アンがダイアナと初めて会う場面の「おごそかな誓い:B-9A」が身もだえするほど美しく、うっとりしてしまいました。
弦合奏が奏でる優雅な「秋の訪れ:C-8」も好きな曲です。アヴォンリーの秋の情景に流れました。
「雪降る聖夜:B-12-2」はマシュウがアンのためにふくらんだ袖のドレスを用意するエピソードで使用。クリスマスイヴの夜を彩るチェレスタの音色に心がほっと温かくなります。
1部の最後に流れた「神は天にいまし:A-1」はノスタルジックな旋律が心にしみる曲。クリスマスのコンサートが終わり、余韻に包まれながら帰るアンとダイアナのシーンに選曲されていました。
2部はマリラがアンの成長に驚く「十五歳の春:B-16」から始まります。続く「十五歳の春:B-9B」はジョセフィンおばさんがアンの成長に感動するシーンに流れた曲。
「冬のセレナーデ:A-1A」は1部の1曲目に流れた「プリンスエドワード島へ:A-1A(Retake)」のテンポの遅い別ヴァージョンなのですが、お気づきになったでしょうか? アヴォンリーのテーマとも呼べる曲です。
次に演奏された「マシュウの愛:B-1A」は今回のコンサートでとりわけ感動した曲です。聴くたびに「1ダースの男の子よりもだよ」というマシュウのセリフを思い出し、うるうるしてしまいます。
「めぐる季節:B-3C」はリコーダー、オカリナとギターが奏でる曲。ほかのバロック風の曲とはひと味違うサウンドで、さわやかな味わいがすてきでした。
アンが重大な決心を胸に海岸を歩くシーンの映像をバックに流れた「神は天にいまし:G-2C」は挿入歌「ちょうちょみたい」をアレンジした曲。アニメのそのシーンでは「ちょうちょみたい」の歌入りが流れていました。
最終話のアンが手紙をつづるラストシーンに流れた「神は天にいまし:A-2E」をバックに山田栄子さんによる生アフレコが入り、1979年当時に観たときの感動がよみがえりました。A-2Eのあとに挿入歌「涙がこぼれても」が続くのはアニメの最終話と同じ流れです。
大和田りつこさんが歌った挿入歌「森のとびらをあけて」「あしたはどんな日」の2曲は三善晃さんの作編曲、「忘れないで」と「涙がこぼれても」の2曲は毛利蔵人さんの作編曲によるものです。とりわけ、「忘れないで」のやさしく可憐なメロディーとオーケストレーションが私は当時から大好きでした。『赤毛のアン』の音楽というと三善晃さんの名前が第一に上ることが多いですが、毛利蔵人さんのすぐれた才能ももっと注目されるべきと思います。
全体の構成は、「赤毛のアン 想い出音楽館」を参考にしつつ、実際の本編使用曲を調べて独自に選曲・構成したようですね。
続きを読む:赤毛のアン アニメコンサート
二人の宇宙戦艦ヤマト
11月5日、東京オペラシティコンサートホールで「二人の宇宙戦艦ヤマト」夜の部を聴きました。
宮川彬良指揮、東京フィルハーモニー交響楽団の演奏。
よかった!
すばらしかったです。
先行抽選でチケット取ったのですが、実は公演内容をよく把握してなくて、当日になって指揮が宮川彬良さんと知り、「え、彬良さんが振るんだ」と驚く始末。
そして、発券したら席が1階の前から2列目。
「ステージに近すぎるよ~」と思ったものの、むしろラッキーだった。
中央ブロックの左手通路側の席で、目の前がピアノ。
ピアノのスコアと奏者の手元まで見える恰好の席でした。
で、開演すると、彬良さんとヴァイオリンの篠崎史紀さん(マロさん)のトークショーが始まり、またびっくり。しかし、彬良さんならむべなるかな。
トークの内容は、同世代(1960年前後生まれ)の方なら共感するに違いない、テレビで流れていたサウンドトラックの話題で、2人の生演奏付き。まさかヤマトのコンサートに来て60年代の特撮番組の音楽が聴けるとは(笑)。
コンサートタイトル「二人の宇宙戦艦ヤマト」の「二人」は、宮川泰と羽田健太郎のことでもあるけれど、宮川彬良さんと篠崎史紀さんの「二人」という意味も込められているのだそうです。
肝心のコンサートですが、1部が宮川泰作曲の組曲「宇宙戦艦ヤマト」、2部が羽田健太郎作曲の交響曲「宇宙戦艦ヤマト」。
組曲「宇宙戦艦ヤマト」は「交響組曲 宇宙戦艦ヤマト」の抜粋に『さらば宇宙戦艦ヤマト』から「大いなる愛」を加えたプログラム。宮川泰さんが晩年にコンサートで演奏していたものがベースになっています。
いつもは「序曲」「宇宙戦艦ヤマト」「出撃(決戦)」「大いなる愛」の4曲構成なのですが、今回は「直筆のスコアが発見されたので」ということで、「イスカンダル」が加えられました。
オーケストラに宮川彬良さんのピアノ、リズムセクションを加えた、シンフォニックポップススタイルの演奏。スキャットはオペラ歌手として活躍する林美智子さん。「これがヤマトの音だよな~」と思える好演でした。
第2部は1時間近くある大作、交響曲「宇宙戦艦ヤマト」。
羽田健太郎が西崎プロデューサーのダメだしをくらいながら苦心して書き上げたスコアですが、まじめに演奏するとあまり面白くないのです。ハネケンらしくない。
彬良さんは、フォルテは思い切り鳴らし、歌うところは思いきり歌い、外連味もきかせた演奏で聴衆をぐいぐい惹きつけます。
第1楽章の「イスカンダル」のメロディーは夢みるように美しいし、第2楽章に組み込まれた『宇宙戦艦ヤマト 完結編』のモティーフ(「コスモタイガー」「神殿部の闘い」「ウルクの歴史」)が原曲さながらの緊張感で迫ってくる。
あたかも「宮川泰先生が指揮していたらこうなっていたんじゃないか」と思わせる熱演、力演。
観客のみなさんが1楽章ごとに拍手したくなる気持ちがわかります。
そしてまたしてもびっくりしたのは、第4楽章のヴァイオリンとピアノの独奏が入るドッペルコンチェルト。彬良さんがピアノを弾くんだと思っていたら、娘さんの宮川知子さんがピアノですよ。
ほんの数メートル手前で演奏を観ていましたが、速いパッセージを奏でるときの集中力、強く打鍵するときの全身の力の入り具合まで伝わってきて、こちらも思わず力が入ってしまいました。魂のこもった演奏でした。
終演後は拍手が鳴りやまず、カーテンコールが2回、3回と。
アンコールは「交響組曲」版の「真赤なスカーフ」。
いやー、いいもの聴かせて&見せてもらいました。
交響曲「宇宙戦艦ヤマト」は何回か生演奏を聴きましたが、今回は格別でしたね。
会場販売のスコアも買いました。
また、どこかで再演してほしいものです。
Soundtrack Pub【Mission#43】終了しました!
10月21日開催「Soundtrack Pub【Mission#43】劇伴酒場大復活!」無事終了しました。
Soundtrack Pub【Mission#43】劇伴酒場大復活!
たくさんのご来場、応援、ありがとうございました!
出演者、スタッフのみなさま、ありがとうございました。
今回はゲストDJによるDJを中心とした、まったりサロンDJ &トーク回でした。
私はDJではなく、4月に弘前で開催された「菊池俊輔展」のレポートをしました。
サントラ酒場での音楽と人との出会い、お楽しみいただけましたら幸いです。
次回開催は来年になる予定です。
お楽しみに。
「サントラ サーカス!」終了しました
10月7日、小久保剛さん主催のサントラDJイベント「サントラサーカス!」に参加しました。
サントラ好き8人によるDJ大会。
実に楽しかったです。
ご来場、応援くださったみなさま、小久保さん、DJ、スタッフのみなさま、ありがとうございました。
私は「コロナ禍のアニメ映画」というテーマを掲げて、2020年~2023年に公開されたアニメ映画のサントラから選曲しました。
以下、セットリストです。
01. Beyond These Waves/EVAN CALL(『劇場版 ヴァイオレット・エヴァーガーデン』BGM)
02. 煉獄の死闘/椎名豪(『劇場版 鬼滅の刃 無限列車編』BGM)
03. paris/鷺巣詩郎(『シン・エヴァンゲリオン劇場版:||』BGM)
04. 心のそばに/Belle(『竜とそばかすの姫』劇中歌)
05. Look For Something/牛尾憲輔(『サイダーのように言葉が湧き上がる』BGM)
06. A Feeling Of Strangeness/桶狭間ありさ(『劇場版 呪術廻戦 0』BGM)
07. すずめ feat.十明/RADWIMPS(『すずめの戸締まり』主題歌)
08. スーパーヒーロー/佐藤直紀(『ドラゴンボール超 スーパーヒーロー』BGM)
09. かがみの孤城/富貴晴美(『かがみの孤城』BGM)
10. Ask me why (眞人の決意)/久石譲(『君たちはどう生きるか』BGM)
BtoB
第ゼロ感 (Movie Ver.)/10-FEET(『THE FIRST SLAM DUNK』主題歌)
『竜とそばかすの姫』と『サイダーのように言葉が湧き上がる』は「こんなこともあろうか」と入手していたアナログ盤を使いました(『竜とそばかす…』は海外盤、『『サイダーのように…』はBlu-ray限定版特典)。しかし、カラーレコードなので溝を見つけるのに四苦八苦…。焦ってミスもあり失礼しました~
会場の「ニュー酒場フレンズ」は通りに面した1階で開放感があり、気持ちよかったです。ホテルのロビーとつながっているので、なかなかおしゃれ。ホテルに出入りする人がDJ会場を通っていくのが不思議な感覚でした。
小久保さんの次の企画に期待しています!
「カレイドスター20周年音楽祭」クラウドファンディング
TVアニメ『カレイドスター』の放送20周年を祝う「カレイドスター20周年記念音楽祭」のクラウドファンディングがスタートしました。
ご縁あって、2015年に《SOUNDTRACK PUB》レーベル第11弾として完全版サウンドトラックCDをリリースした、私にとっても思い出深い作品です。
『カレイドスター』ファンのみなさま、よろしくお願いします!
クラウドファンディング実施期間:2023年10月4日22時~2023年11月23日23時59分
DJイベント「サントラ サーカス!」
10月7日(土)開催のDJイベント「サントラ サーカス!」に「腹巻猫」で参加します。
浅草でサントラ音楽に包まれる一夜。
ぜひおいでください!
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Soundtrack Lounge
「サントラ サーカス!」
2023年10月7日 (土)
Open 17:00 / Music Start 18:00
Charge 1000yen(ワンドリンクつき)
ニュー酒場 フレンズ
東京都台東区浅草7-5-2
COB HOTEL ASAKUSA(旧Hotel Koh Asakusa) 1F
https://www.hotel-koh.net/
Tel 03-5808-7337
・銀座線 浅草駅 徒歩10分
・東武線 浅草駅 徒歩10分
・都営浅草線 浅草駅 徒歩12分
<DJ>
貴日ワタリ、腹巻猫、不破了三、早川優、佐七、深井歪、ビル今亭、小久保剛
※2023.10.06追記
タイムテーブル出ました!
Music Start
18:00~18:30 早川優
18:30~19:00 ビル今亭
19:00~19:30 佐七
19:30~20:00 小久保剛
20:00~20:30 深井歪
20:30~21:00 腹巻猫
21:00~21:30 貴日ワタリ
21:30~22:00 不破了三
Closing
素晴らしきサウンドトラックの集い
9月29日、ジョニー志田さん主催のサントラDJイベント「素晴らしきサウンドトラックの集い」へ足を運びました。
会場はスペース☆カインズのライヴでなじみのある江古田BUDDY。
6人のDJがサントラオンリーで曲をかけるイベントです。
よかった~
「素晴らしきサウンドトラックの集い」に偽りなし。
実に楽しい一夜でした。
DJそれぞれにこだわりのある選曲。
初めて聴く曲や初めて見る盤との出会いも楽しいですが、知っている作品でサントラも持っているのに「こんな曲あったのか!?」という驚きがあったり(ちゃんと聴いてないのがわかりますね)、おなじみの曲でも曲順によって新鮮に聞こえたりと、気づかされることが多く、刺激を受けました。
サントラって、まだまだ深い楽しみ方があるな~
自分まだまだあまちゃんです。
惜しむらくは、集客が少し寂しかったこと。
今回、江古田という恰好の場所(武蔵野音楽大学や日大芸術学部のキャンパスがある)だし、すごくいいイベントだったので、もっとお客さんに入ってほしかったなぁ。
一部のサントラファンだけの楽しみにしてしまうのはもったいない。
第2弾、3弾の開催を期待しています。